現在完了形
現在完了形は,完了の助動詞 haben(または sein)の定形を第2位,過去分詞を文末に置いて作ります。現在完了形の使い方は英語とだいたい同じですが,次の3点が英語と異なります。
① 完了の助動詞は英語の haveにあたるhaben の他,英語のbeにあたるsein も用いられる(seinで完了形を作るのは一部の自動詞のみ)
。
② 英語では完了の助動詞の直後に過去分詞が置かれるが,ドイツ語では過去分詞は文末に置かれ,第2位に置かれた完了の助動詞(haben/sein)の定形と過去分詞で枠構造になる。
③「経験・完了」などの特別の意味を表現するときだけでなく,普通の過去の出来事を述べるのにも用いられる。したがってgestern(昨日)のような過去を示す語句を現在完了と共に使うことができる。
seinで完了形を作る動詞
目的語をとる動詞(=他動詞)はすべてhabenで完了形を作ります。目的語をとらない自動詞も大部分は habenですが,次のような自動詞はseinによって完了形を作ります。これらの動詞は辞書に「 [完了] sein」のように書かれています。
①場所の移動を表わす動詞:fahren(乗り物で行く),gehen(歩いて行く),kommen(来る), ab|fahren(出発する),um|steigen(乗り換える)など
②状態の変化を表わす動詞:werden(…になる),auf|stehen(起きる),ein|schlafen(眠り込む)など
③例外: sein(英 be), bleiben(留まる)
現在完了形の疑問詞と否定文
疑問詞のない疑問文は,[haben/sein+主語+…+過去分詞?],疑問詞がある疑問文は,[疑問詞+haben/sein+主語+…+過去分詞?]という語順になります。
Hast du schon mal mit dem Rektor gesprochen?
総長と話したことある?
Wann sind Sie heute morgen aufgestanden?
あなたは今朝何時に起きましたか?
★否定文は,過去分詞の直前にnichtを入れます。
Sie hat das Buch nicht gelesen.
彼女はその本を読まなかった。