Lektion 2 動詞の現在人称変化(2)

不規則に変化する動詞

 規則動詞では,変化するのは語尾だけで語幹は変化しませんが,不規則動詞は語幹も変化します。と言っても語幹が変化するのは3人称単数が主語の場合とduが主語の場合だけです。不規則動詞には,1)語幹の ei または ie に変わるものと,2)語幹の aä に変わるものの2つのパターンがあります。
 また,語幹につく人称語尾は規則動詞と同じです。

1) e が i(e) に変わる動詞 (sprechen型の不規則動詞)

語幹の e が i に変わるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
–e, –t, –st などの人称語尾は規則変化動詞と同じで,教科書S.12の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化です(語幹の ei に変わりません)。
sprechen型の不規則動詞には,他にessen(食べる),geben(与える),lesen(読む),sehen(見る)などがあります。
lesenとsehenは、er liest / du liest、er sieht / du siehstのように eie に変わります。

 Sprechen Sie Deutsch?
  あなたはドイツ語を話しますか? (規則変化)
 Er spricht Esperanto.
  彼はエスペラントを話します。(語幹の e が i に変わっています)

2) a が ä に変わる動詞 (fahren型の不規則動詞)

語幹の a が に変わるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
–e, –t, –st などの人称語尾は規則変化動詞と同じで,教科書S.12の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化です(語幹の a に変わりません)。
fahren型の不規則動詞には,他にgefallen(気に入る),schlafen(眠る),tragen(身につける)などがあります。

 Wir fahren nach Berlin.
  私たちはベルリンへ行きます。(規則変化)
 Fhrst du auch nach Berlin?
  君もベルリンへ行くの? (語幹の a が に変わっています)

3) 上記のパターンに当てはまらない不規則動詞:habenとsein

① haben
 habenは英語のhaveにあたる動詞です。主語が3人称単数,あるいはduの場合に語幹の b がなくなっ て,er hat / du hastとなります。

語幹の b がなくなるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
–e, –t, –st などの人称語尾は,規則変化動詞と同じで,教科書の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化(語幹の b はそのまま)です。

 Ich habe einen Bruder.
  私には弟がいます。(規則変化)
 Hast du heute Zeit?
  君は今日時間ある? (語幹の b がありません)

② sein
 seinは英語のbeにあたる動詞です。英語のbeと同じく非常に不規則に変化しますが,とても重要で,よく使う動詞なので必ず覚えて下さい。

他の不規則動詞とは違って,全ての人称が不規則に変化します。
規則動詞の場合と同様に網掛けの部分は常に同じ形になります(ただし≠不定形)。

 Ich bin Student.
  僕は学生です。(不規則変化)
 Er ist sehr groß.
  彼はとても背が高い。(不規則変化)