不規則に変化する動詞
規則動詞では,変化するのは語尾だけで語幹は変化しませんが,不規則動詞は語幹も変化します。と言っても語幹が変化するのは3人称単数が主語の場合とduが主語の場合だけです。不規則動詞には,1)語幹の e が i または ie に変わるものと,2)語幹の a が ä に変わるものの2つのパターンがあります。
また,語幹につく人称語尾は規則動詞と同じです。
1) e が i(e) に変わる動詞 (sprechen型の不規則動詞)
★ 語幹の e が i に変わるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
★ –e, –t, –st などの人称語尾は規則変化動詞と同じで,教科書S.12の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
★ 主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化です(語幹の e は i に変わりません)。
★ sprechen型の不規則動詞には,他にessen(食べる),geben(与える),lesen(読む),sehen(見る)などがあります。
★ lesenとsehenは、er liest / du liest、er sieht / du siehstのように e が ie に変わります。
Sprechen Sie Deutsch?
あなたはドイツ語を話しますか? (規則変化)
Er spricht Esperanto.
彼はエスペラントを話します。(語幹の e が i に変わっています)
2) a が ä に変わる動詞 (fahren型の不規則動詞)
★ 語幹の a が ä に変わるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
★ –e, –t, –st などの人称語尾は規則変化動詞と同じで,教科書S.12の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
★ 主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化です(語幹の a は ä に変わりません)。
★ fahren型の不規則動詞には,他にgefallen(気に入る),schlafen(眠る),tragen(身につける)などがあります。
Wir fahren nach Berlin.
私たちはベルリンへ行きます。(規則変化)
Fährst du auch nach Berlin?
君もベルリンへ行くの? (語幹の a が ä に変わっています)
3) 上記のパターンに当てはまらない不規則動詞:habenとsein
① haben
habenは英語のhaveにあたる動詞です。主語が3人称単数,あるいはduの場合に語幹の b がなくなっ て,er hat / du hastとなります。
★ 語幹の b がなくなるのは主語が3人称単数かduの場合だけです。
★ –e, –t, –st などの人称語尾は,規則変化動詞と同じで,教科書の表で網かけになっている部分は常に同じ形(=不定形)になります。
★ 主語が ihr のときの人称語尾は3人称単数と同じ –t ですが,ihr は規則変化(語幹の b はそのまま)です。
Ich habe einen Bruder.
私には弟がいます。(規則変化)
Hast du heute Zeit?
君は今日時間ある? (語幹の b がありません)
② sein
seinは英語のbeにあたる動詞です。英語のbeと同じく非常に不規則に変化しますが,とても重要で,よく使う動詞なので必ず覚えて下さい。
★ 他の不規則動詞とは違って,全ての人称が不規則に変化します。
★ 規則動詞の場合と同様に網掛けの部分は常に同じ形になります(ただし≠不定形)。
Ich bin Student.
僕は学生です。(不規則変化)
Er ist sehr groß.
彼はとても背が高い。(不規則変化)